野外フェス『common ground THE HOLIDAY』に行ってきた。【AO’Z BARインタビュー】次回開催の展望を語る

2005年に東京・金町の水元公園特設ステージで初開催されて以降、その後8回の開催を重ねてきた『common ground THE HOLIDAY』。

9年ぶりとなる2024年は、東京・金町の有志が集まり、common ground THE HOLIDAY 実行委員会を発足。会場を「おおばキャンプ村」に移し開催した。

AO’Z BAR13周年を記念したイベントでもあり、観客やアーティストたちにとって、特別な1日になったことだろう。

快晴で迎えたフェス当日

当日は快晴に恵まれ、自然のなかで音楽を楽しむのにぴったりな日となった。会場であるおおばキャンプ村までは、最寄り駅である武蔵五日市から無料シャトルバスで向かった。バスを降りて森のなかを数分歩くと、少しずつ音楽が近づいてきて心が躍る。

エントランスを入って少し進むと、木々を背景に大きなステージが現れた。壮大な自然に囲まれたステージは、自然の流れに任せて音を響かせる空間として完璧だった。

 

「おおばキャンプ村」の大自然で開催した背景

今年のcommon ground THE HOLIDAYの魅力のひとつは何と言っても、キャンプ場という自然豊かな環境で、音楽が楽しめたことだ。大自然のなかで鳴り響く音に観客たちは包まれ、自由な気持ちで過ごしているようだった。

冒頭でも述べたが、自然の中で当イベントを開催したのは、これが初めてではない。過去にも、葛飾区の水元公園で開催したことがあったが、公共の施設でイベントを開催する際によく問題となる騒音トラブルが理由で、それを機に水元公園では開催できていないと、common ground THE HOLIDAY実行委員会の方は言う。

水元公園はAO’Z BARのオーナー・大輔さんにとっても思い出深い場所であり、「目指している所は水元公園です。ここは俺と地元の仲間が何度も遊んだり、やらかしたりした庭も庭の公園で。AO’zで出会ったやつらと酒交わしてるときに、水元公園でフェスはやばいねってところから、ホリデー(common ground THE HOLIDAY)は始まりました。AO’Z BARってのはホリデーをやるために作った店と言ってもいいかもしれないですね」と話す。

そんな背景があるなかで開催された今回、再び大自然の中で音楽が鳴り響き、AO’Z BARを通して集まったアーティストやお客さんなどの交流によって、会場はエネルギーに満ちていた。

そのエネルギーは、まさに水元公園で開催された過去のフェスと同様に、特別なものがあったに違いない。

 

地元のような居心地のよさ

広大な自然に囲まれ開放感がありながらも、どこか地元のような親しみを感じる空間が広がっていると感じた。

大輔さんと観客が会話を交わすシーンや、演奏中にアーティストが「AO’Z BAR13周年おめでとう!」と感謝を伝える姿を見ると、AO’Z BARが愛されていることが伝わってきた。それはどこか、家族への愛に近い感じもした。

また、今回出店していた店舗は、AO’Z BARの拠点葛飾区を中心に集まっており、そこからも地元感が出ていたのかもしれない。

 

アーティストたちが集結し盛り上げる

CHOZEN LEEとAO’z BARオーナーの大輔さん

およそ20組のシンガーやDJが出演し、会場を盛り上げた。犬式やCHOZEN LEEをはじめとする、AO’Z BARと親交のあるアーティストたちがパフォーマンスを披露する。

CHOZEN LEEは今回のイベントで「AO’Z BARがやりたかったことが、来てわかりました。素晴らしいと思います。AO’Z BARおめでとうございます」とAO’Z BARへの祝い言葉を述べた。

「common ground = 賛否の一致」
「THE HOLIDAY = 休日」。

今年のcommon ground THE HOLIDAYは、まさにその言葉通り、観客一人ひとりにとって最高の「休日」となったことだろう。

大自然の中で音楽とエネルギーを共有し、年齢や職業を超えた人々が一堂に会して楽しむその瞬間は特別なものだった。

そしてcommon ground THE HOLIDAY実行委員会が目指す場所はやはり、地元・水元公園だ。野鳥が観測できるほどの広大な水元公園の自然のなかで、音楽と共にエネルギーを解放するひとときが戻ってくる日を、人々は待ち望んでいることだろう。

水元公園

大輔さん「水元公園に、いいステージがあるんですよ。しかもステージからのビューは緑の丘で。ここでアーティストとローカルフードを集めてかましたいっていうのが俺らの目標です」

次回、もし水元公園で再びcommon ground THE HOLIDAYが開催されるなら、音楽と大自然が織り成す「最高の休日」を再び感じることができるだろう。そして、AO’Z BARが愛される場所として、また新たな伝説が生まれるに違いない。今後の展開に胸を膨らませるばかりだ。

 

AO’Z BAR(エーオーズバー)

営業時間:月〜木  19:00 〜 24:30 /  金・土 19:00 〜 2:00 ( 定休日. 毎週日曜日祝日)
場所:東京都葛飾区東金町1-20-5 アオイビル1F(金町駅 徒歩3分)

今回のフェスで出会ったアーティストの取材動画を、Instagramで公開中。