【Yoppy fr. Native Wood(s) インタビュー】未来へ届けるポジティブエナジーと『忘れちゃいけないもの』

忙しい毎日の中で、私たちは時に『本当に大切なもの』を見失いがちだ。

アーティストクルー「Native Wood(s)」のメンバーであり、アパレルブランド「Pow Wow」のディレクターでもあるYoppy。直感的かつ感性豊かな生き方と、彼の生み出すアート、音楽により多くの人々を惹きつけている。

群馬の大自然に囲まれて育ったYoppyは、まるで太陽のようにエネルギッシュ。ポジティブなエナジーの源泉を探るため、幼少期、学生時代、現在について聞いていくと、その唯一無二の感性が音楽、アート、そして日々の人との関わり方や日常生活にまで反映されていることが、より一層見えてきた。

Yoppyの生き様が私たちに問いかける、忙しく生きる日々のなかでも「忘れちゃいけないこと」とは何なのか。そして、Yoppyならではの視点で描かれる、未来像とは。

 

Yoshitaka Maki / Yoppy

NativeWood(s) yoppy_profile

群馬県と長野県の県境を拠点にするアーティスト集団《Native Wood(s)》のメンバーであり、レゲエを通して生き様を伝える。また、アパレルブランド《Pow Wow》のデザイナー兼ディレクターを務める。

幼少期から大自然の中で育ち、野生的な直感力と感性で、国内外、様々なコミュニティに触れ合う。自然を基本としたインスピレーションから生まれるアートは、リリックやデザインに落とし込まれ、出会う人にエナジーを届けている。

Yoshitaka Maki / Yoppy:Instagram
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Yoppyがジャケットを手掛けた、Native Wood(s)『Watta!!!』はこちらから。

Native Wood(s)主催イベント『Native Hood Vol.2』(恵比寿バチカ)もマストチェック

 

便利さに勝る、自然が与えてくれる強さと幸せ

「自然の中で生きてきたことが、今の俺のパワフルさにつながってると思います」

子どものころ、どんな環境で育ちましたか?

森ばっか。本当に野生で育った感じです。ほんと家けい的にっていうか、うちのおとんも「もろ、野生児」。小学校を卒業したら夜の海に素潜りに連れて行かれたりしてボートに乗せられて、「泳いで帰ってこい」みたいなレベルでした(笑)。

ご両親の「教育方針」のようなものでしょうか?

趣味っちゃ趣味です。でも、これから俺が親になったら教育方針にしていきたいって思うくらい、自然の中で生きてきたことが、今の俺のパワフルさにつながってると思います。

そこで、怖いなって思うことはなかったんでしょうか?

ほとんどないです!怖いって捉えてないかも(笑)?それが当たり前だったから。パルクールみたいなのを、山の中でやってたりしてて。自然ってやっぱエナジー強いから、人間よりも自然に「壮大さを分からされる」みたいな感覚はありました。

とにかく危ないことが好きで、『アドレナリン中毒』みたいな。台風の川にチャリンコでそのまま入ってみたりとか。一歩間違えたらほんとに危ない。

友達も一緒に自然の中で遊んでいたんですか?

友達もめっちゃ連れてってました。いろんな人に自然に触れてもらってた、わりと昔から。今となっては、東京でできた友達とかも俺のストーリーズ見てめっちゃ自然に行きたがってくれて、長野とかよく連れてったり、クライミングを初めて体験してもらったりしてます。俺も気もちいいですね、自然の気もちよさを知ってもらうと。

大学卒業されてからは、漁師もされていたとか。どのように始まったんでしょうか?

漁師は、宮崎に住んでいるときの先輩の紹介で鹿児島に呼んでもらってはじめました。めっちゃタフ。部活みたいな感覚でした。「俺らマジ頑張ったよなぁ」って、号泣しました。自然が大好きだから俺は最高でした!

クジラとかも毎日見てた。いろんな店に絵をかいてカレーをごちそうになったりもしたし。

漁師やってて、どんな時が楽しかったですか?

漁船の時間も最高だし、雨の日もしんどいけど、それはそれで最高でした。帰ったら五右衛門風呂に入るんだけど、自分でまきを割ってお湯をわかすとかも。加減を見ながら、火をたいて、もう最高だよね!夕日も毎日最高!

「幸せ」って感じることが多くなるんです。もともと幸せを感じること多いけど、漁師をやってからその感覚がさらに強くなった気がします。

最近も滝に行かれていたみたいですね。滝行は大人になってから?

滝行って名前がついてるけど、もともと滝があれば浴びてたし、川とかもめっちゃ行ってました。今は誰かを連れて行くから「滝行」っていう名目になってるだけで。

地元群馬を離れ東京に住んでみて、感じたことは?

東京はもともと苦手意識があった。でも「修行」で2年住まないと、逆に田舎のよさもわからないし。群馬はめっちゃ大好きだけど、このタイミングで住まなきゃ一生住まないだろうなと思って住みました。

今は群馬に帰ったけど、たまに東京に行くとよりよさを感じます。やっぱりこっち(東京)で仲間とのつながりもできたから、めっちゃよかったと思ってます。

Yoppyがジャケットを手掛けた、Native Wood(s)『Watta!!!』はこちらから。

 

自己信頼と、決断の先にある「大丈夫」の確信

「どんな生き方をしても「俺は絶対生き抜ける」っていう自信がつきました」

大学時代に5〜6人でオーストラリアに行かれたとのことですが、これ、すごい大変だったなとかはありましたか?

あんまり迷うことはなかったです。お金が足りなくてもお金はらえたから、カジノ行けば。迷いなく、カジノに行くから(笑)。

お金も20万円くらいしか持ってかなかったけど、それでもなんとかなるでしょって思ってました。行くって決めた2か月後には出発してたから、貯金してから行くとかは考えてなかったです。航空券取って、あとは行けばいいかなって感じ

オーストラリアに行ってみて、どう感じましたか?

人生、何をやってもなんとかなるんだなって思いました。「どうとでもなるやん」みたいな!言葉も通じないし、日々サバイブするって感じですけど。仕事も命がけだし。そこで生き抜いたから、日本に帰ってきて仕事がなくてもあせることはなくなったし、どんな生き方をしても「俺は絶対生き抜ける」っていう自信がつきました。

 

自分の役割を理解し、生かす

「俺は陽のエネルギーが強くて—みんな照らしてやるわぁって。エネルギーありあまってるから」

NativeWood(s) Neotokiwa

これまでの人生でどんなことに悩みましたか?

悩んだことって本当に少ないんです。努力とかもしたんだろうけど、苦労しているつもりはないです。

普段から深い話をしていると、いろんな人の考え方が自分の脳に入ってくるじゃないですか。俺の中でいろんな人の脳みそが「その人ならこう言いそう」、「あの人ならこう言いそう」って普段いっぱいしゃべってる。スピリチュアルな話も現実的な話も。脳がひとりの容量じゃなくなってるから、迷うことがないんです。

たしかに、考え方次第ってこともありますよね。Yoppyさんがみんなよりも悩まないのは、どうしてだと思いますか?

生まれ持ってるものだと思います。陰キャラ、陽キャラとかいう名前は好きじゃないけど、それは持ってるエネルギーの話で。陰のエネルギーが強い人は強い。俺は陽のエネルギーが強くて、それを持ち合わせていたから。

ネガティブが悪いとも思ってない。でもネガティブは成功の妨げになるから、それをポジティブでおおいつくしたいくらいです。「みんな照らしてやるわぁ」って!エネルギーありあまってるから。

Yoppyさんからは、太陽のエナジーみたいなのを感じますよね。

種子島から帰ってきたとき(漁師をやっていて)も、自然のエネルギーがあふれすぎて、一瞬の満足をいろんな人に与えようって思いました。

鹿児島市内のコンビニで、店員さんがなんとなくやる気なさそうに働いてるの見て。「お金稼ぐためにやってんじゃん」って思うけど、フルの「ありがとうございまぁぁぁぁぁす!」くらいのエナジーあげたら、一瞬でも満足させられるじゃないですか。誰でもできるやん!そういう満足度が生まれるなら、全員にやってやろうってバイブスでしたね。

この前も大阪行って、割とデカめのステージでライブすることになって。俺が全然知らない子とかも「Yoppy~!」って言ってくれるの、めっちゃ嬉しかったんです。小っちゃい箱でも、大きい箱でも、俺は俺なりに同じエネルギー量でやっても、受け取り手が増えるだけで、別に俺は同じがんばりをすればいいだけ。だから、もっと規模デカくして、「もっとエナジー届けないと!」って思います。

人と関わる中で、特に気を付けていることは何でしょうか?

嫌な気もちにはさせたくないですね!それくらいかな。基本的には、笑わせたいんです。みんながみんなできるわけではないのはわかってるし、それが「役割」だと思っています。

俺ができないことは、周りの人がやってくれたりする。自分の役目としては、人と人をつなげることだと思います。俺の人脈は広がっていくし、遊びたいと思ってもらえるから、自分の能力を必要なときに使えるようにしていきたいです。今はまだ自分のために使うことが多いけど。

ZENDAMANとYoppyのコラボ曲『雲になって』はこちらから。

 

ネガティブを受け止め、ポジティブへと変え、広げる

「悪い引き寄せもプラスに持っていきたいから、反面教師にしています。だから逆に深掘りしに行くんです」

次々に良いものを引き寄せるYoppyさんですが、悪いものを引き寄せることもあるのでしょうか?

もちろんあります!一時期、それで悩むときもあったけど、簡単に言うと、「人のネガティブをよける力」を手に入れたんですよ。思い込みかもしれないけど(笑)。

例えば、コロナ渦でマスクをつけていないと嫌な顔をする人がいますよね。その一瞬の波動とか、自分に向かってくる嫌悪感みたいなものをよけられるようになりました。(ジェスチャー)もう、拾わない。悪いものを引き寄せることもありますが、見極められるようになってきました。

その能力欲しい!引き寄せる分、「選択」しなければならないこともありそうです。

選ぶのが大変ってことはなくて、必要なときに必要な引き寄せが来る。気こうとか身体の気を整えるから、引き寄せたものがまた別のものを引き寄せるみたいな。最近、調子が上がっていて、いろんなことが全部丸くつながってきた感じがします。いろんなことをやってきてよかったと思います!

Yoppyさんが、こんな人になりたくないってどんな人でしょうか?

本当にフィーリングで難しいんですけど、その人の懐の深さとか見て、「目先の利益のためだけに動いている」とか、「利用しようとしてる」感じがする人です。マジでビジネスカタカタ系の人、「そういうの、ええて」ってなります。

立ち回りを見ていて、みんなも違和感を感じるじゃないですか。でも、和を乱す人って自分では気づいてないんですよね、周りの感情に。そういう人を見ていると、自分も立ち回りに気をつけようと思います。

めちゃくちゃポジティブですね。

俺がなりたくないような人間に会うと、よりいっそう学べます。悪い引き寄せもプラスに持っていきたいから、反面教師にしています。だから逆に深掘りしに行くんです。

普通だったらそこで、一歩引いちゃいそうです。

話してみて「やっぱり好きだな」とか、「やっぱり気もち悪いな」と感じたりもします。でも、ツンデレみたいな人もいます。「この人、人付き合いが本当にうまくないんだな」って思う人は、こっちがカバーしてあげればいい。根本的に悪いエネルギーをもってる人もいるから、そもそも話したくない人もいます。でも、誰に会っても無駄はないんです。

そういう人たちも、最高なマインドにしたい。とりあえず、疑うより信じたいです。別に裏切られても俺はメンタルがやられることはないし、信じて裏切られるなら、「それはそれでしょ」って。

過去の自分といま、変わったなと思うところは?

人の痛みを知りました、中学生と比べたら。マジで俺いじめっ子だったからな。逆に2か月間いじめられて、マジで人の痛みを知りました。めっちゃつらいやんって。みんなを幸せにしたくなったのはそこらへんから。特にここ数年、想いは強くなってるけど。

人の痛みを知らないまま生きていく人もいますよね。そういう人を、どう仲間にして行ったら良いと思いますか?

それはね、会話じゃないと思います。その相手が持っていない優しさを自分が持ってたら、「これ当たり前にできる人いるんだ!」って気づかせられる。俺もくらうことあります。優しさを伝えれば、みんな優しくなる。別に痛みを教える必要ないし、痛みはなくていいんだよ本来は。俺は痛みから知ったけど。今となっては、優しさで教えられるんじゃないかと思います!

Yoppyがジャケットを手掛けた、Native Wood(s)『Watta!!!』はこちらから。

 

受けた恩を次世代へ繋いでいく

「別に今世で実現しなくても、将来の子供たちが成功すれば最高ですよね」

漁師として働いていたときは、どんな出会いがありましたか?

やっぱり島の人たちは、めっちゃ男ですね!そこで、義理人情をめっちゃ学んだかも。自分の懐の深さがまだまだだなと。先輩も別に余裕があるわけじゃないけど、太っ腹にバーンと行くみたいな感じです。無理しているわけではなく、「そういう懐なんだ、この人」と感じます。

俺が後輩にそれを伝えていけば、どんどんつながっていくんです。恩返しって、その人に直接返すことではないと思うし、つないでいかないといけないって思っています。

大学時代の地域のコミュニティづくりについては、どのようにはじまったんでしょうか?

大学のコロナの時期に思ったんです。みんなに会えないのもだるいし、いろいろ法律の制限とかもあるし。抗うっていうわけじゃないけど、自分たちが自由にアート活動できる場所とか、お金を使わないスキルトレードで成り立つ世界がほしすぎて!「大きく考える」のが好きだから、そうなったらもうコミュニティ作り。

別に今、住むのは都会じゃなくてもいい。wifiさえあればいいですよね。過疎地域で古民家再生とか、若者プロジェクトとかをやると、自治体のサポートも受けられる。老朽化した場所とかで良い関係を築きながら、先人の知恵をもらいながら、村開拓をして、作物のやり取りもやるみたいなのを大規模でやるのを考えてました。

本当にそんな場所が必要ですよね。いまはどんなステータスですか?

大学の授業で、教授と共に地方自治体に連絡などして、企画書など書いてました。その計画は俺が東京に出ることが決まったから途中のままだったんですが、巡り巡って、今年に入って地元の人の協力で、500坪の古民家を譲っていただきました!ラッキーボーイですね心から。

俺のそのコミュニティの夢のスタートラインに立てた気がします。
別に今世で完成しなくても、将来の子供達が成功すれば最高ですよね。そのきっかけを作れるようなコミュニティ。俺の人生だけの話では無いんです!

自然の力を味方につけ、自分の役割をみつけ、ネガティブな経験を学びに、そして強みに変えていこう。受けた恩を周りへの優しさに、学びを行動に変え、未来にいいメッセージを残していこう。想いを届けたり受け取ったりすることにも、幸せを感じるのにも、効率的な方法はない。

—これらが、Yoppyから学んだ、今を生きる私たちに必要な考え方。

もっと彼の世界に触れてみたい方は、ぜひストリーミングで。

 

Native Wood(s)主催『Native Hood Vol.2』開催決定!

開催日:2025年1月12日(日)22:00
場所:恵比寿バチカ(東京都渋谷区恵比寿南3-1-25 1F/2F)
チケット情報:3,000円

 

楽曲情報

『Watta!!!』by Miki,Taro,Yoppy fr. Native Wood(s)

リリース日:2024年9月30日(月)
ARTWORK:Yoppy
配信リスト


>最新曲『Peace Out』Miki,Taro fr. Native Wood(s)インタビュー:「さよなら、そして前進。」も公開中。

 

アーティスト情報

Native Wood(s)

群馬県と長野県の県境を拠点にするアーティストクルー。USオールドスクール HIP-HOPやビンテージファッション、クラシックカーやモーターサイクル等、「古き良き」に囲まれた日常からインスピレーションを受ける。幼い頃から大自然の中で育まれた感性を独自のフローとワードセンスで表現し、唯一無二のスタイルを作り上げる。

Native Wood(s):Instagram / YouTube / Spotify / Apple Music

 

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