TIAMies_OASIS

葉山『海の家OASIS』“みんながずっと来たかった” 夏の思い出を作る場所【フォトレポート】

三浦半島に位置する国内有数の夏のリゾート地、葉山エリア。そこに、毎年真夏の期間だけ海辺に出現するライブハウスのような海の家。

レゲエディージェイ、セレクターをはじめとする若手からレジェンドまでのアーティストが老若男女を楽しませ、心に火をつけ、癒す。そんなライブを2ヶ月間、夜な夜な繰り広げるのが「海の家OASIS(オアシス)」だ。

OASISの様子を、熱気に満ちた『from Okinawa ~nami nami~』の写真とともにレポート形式でお届けする。

葉山 海の家OASIS(オアシス)

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JR逗子駅をおりてすぐのロータリーには、この暑さにも関わらず長蛇の列ができていた。頭にバンダナを巻いた女の子たちの会話から聞こえた「でもさあ、オアシス…」。バスで一緒に森戸海岸へと向かう仲間だ。

バスに乗り込み、ずっと行ってみたかったOASISへと進む。家々のあいだから見える海面が、白くキラキラしているのが見える。

海の家オアシス1

OASISは、毎年7月~8月、神奈川・葉山の森戸海岸に出現する海の家。竹とトタンを使用した”バンドビルド”であり、オープンにむけ5月末頃から建設をスタートさせる。 

建設の様子はInstagramのストーリーズに投稿されている。山で竹を切り倒すところから始まり、まだ人もいないビーチに無数に刺さっていって屋根がついて..とこれを追っていたら夏がきっと待ち遠しくなるだろう。 

 
 
 
 
 
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2ヶ月分の月間スケジュールには、隙間なく埋められたライブ情報。東京からのアクセスが良いとは決して言えないが、どこからともなく毎年OASIS好きが集まり、レゲエミュージックを中心とするライブに肩を揺らす。

海の家オアシス2

私たちが到着したのは14時頃。「森戸海岸」でバスを降り砂浜に足を踏みいれると、ライブに備えるアーティストたちがリハーサルしている歌声、ギター、サックス、ドラムの音がすでに響いていた。

海の家オアシス3

ほぼイメージ通りの海の家。両サイドにバーカウンターがあり、真ん中にはドラムセットが設置されたステージ。低い木のテーブルが、100坪程度ある広々とした、横に長い店内にいくつか設置されていて、囲むように置かれた椅子たちは自由な方向を向いている。海に面して木のカウンターがあり、背をもたれて談笑する人も多くいた。

剥き出しの竹の柱はしっかりと砂浜に太く突き刺さり天井を支えていて、山に生えていた時も、意思をもって天に向かって伸びていたんだろうと想像できた。上に目を向けていくと、天井にOASISの文字が書かれていたりカラフルにペイントされたりしたひょうたんがたくさん吊り下がっている。

海の家オアシス5

裸足の人もいれば、ビーチサンダルの人。水着を着ている人。座っている人もいる人もいて、おのおのが居心地の良いスタイルで、すでにライブが始まったかのような空間でチルしている。荷物とドリンクを置いてどこかに行っている人もあり、ポツポツと空席があった。

海の家オアシス6

20-40代くらいの客層。知らない人同士が相席して、「どこから来たんですか?初めて来た?」と話をしているのも聞こえる。

海の家オアシス7
今回のイベントの開始は17:30で、チケットの購入は16:30から可能だった。私たちは17:30ギリギリまで岩場に腰掛けていて、「9treeー!」という声が聞こえたのをきっかけに急いで入り口に向かった。

多くの場合無料で入場できるが、日によっては受付時間やチャージ料金が設定されている。チャージありのイベントは、それまでに入店していた人たちも入場料が発生するため一度退店が必要。

ライブスタートの1時間前から受付開始し、リストバンドをつけている人だけが入場可能となる。

海の家オアシス9
この日は沖縄アーティストが集結する『from Okinawa ~nami nami~』。
海の家オアシス10
「We are 9 tree in da house in da OASIS~! 」沖縄出身のK’z Tylerと神奈川出身DAIが袖から飛び出してきて、一気に観客たちの視線を集める。
海の家オアシス11
つい10分前までは座っている人ばかりだったが、1曲目に続きアップテンポな2曲目『WAVE ON LIFE』では熱狂する観客で一気にすし詰め状態に。
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水面をなでる風のように心地よい2人のハモリではじまる3曲目『Don’t kill myself』と4曲目は『倫』。

17:45。この時間になると日中より気温は少し下がっていて、OASISの中にいても時折風を感じるようになる。ただ、人が増えるにつれ熱気は増していく。  

海の家オアシス13
Grace Aimiがたおやかに登場。ソウルフルな歌声で一気に会場が彼女の色に染まる。「このバイブス、ほんっとに最高!このためにOASIS来たかった。自分もずっとライブしたいって思ってた!」
海の家オアシス13
『AGAIN』の前に「みんなにもよかったら、真似してほしいんだけど..」と「woohoo~♪」のところをレクチャーしたが思いの外難しくてみんな苦戦。「みんなの好きなウーフーやってくれたらなんかそれっぽくなるから大丈夫」と笑いを誘う。

あまりにも夕陽が綺麗だったので外にで飛び出してしまい、途中のライブは見られず。(音楽も、海も、夕陽も楽しめるOASISだからこそできたことだと思う。) 18:20、テーブルに置きっぱなしにしていた荷物を大急ぎでまとめていたら太陽は5割は隠れようとしていて、カメラを出した時には1ミリ分くらいしか見えなくなっていた。

海の家オアシス14
19:00、佐久間龍星のライブが始まる。沖縄訛りの挨拶とギターの音が、OASISの外まで響く。

陽が落ちたブルーアワーの空に、OASISのオレンジの光が映えてくる、18:55。この時期訪れた人は、OASISのライブが終わりに向かうにつれ、夏の終わりが近づいていることに急に寂しさを感じられるだろう。
  
一度外に出るとなかなか戻れないくらい、OASISの中が蒸し暑かったことにも気づかされる。

海の家オアシス15
みんなが肩を揺らしながら歌う『涙そうそう』。それぞれ誰かに想いを馳せ、歌っていたんじゃないかな。

陽が完全に落ちたところでまたOASISに戻ると、ステージの前、両サイドのバーカウンターまでステージに視線をつけたひとでいっぱい。お昼頃に隙間が多少のあったのが少し懐かしくなるほどだ。

昼間とは違って、優しいライトが会場を包む。湿気に反射しているのか、少しぼんやりして見える。

「Let’ s Go」の掛け声で始まったドラムと、サックスソロ。同時にみんな自由に踊りだし、「Yo! One Love! 」の声に応えるように、多くの人がハートサインをかかげる。ここは本当に日本?幸せすぎる。
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本日最後のKethugが、柔らかい声を響かせる。直近では、Awichが同郷アーティストの楽曲を集めたコンピレーションアルバムにも新曲『ユーフォリア (feat. CHOUJI & RITTO)』で参加するなど、日本を代表するラッパーたちとのコラボなどにより注目を集めるアーティストの一人。当日も歓声のなか、この新曲を披露。

終わりが近づくにつれ、観客がステージ前に押し寄せる。片手に持ったお酒がこぼれないギリギリまで全力で踊っている人ばかり。

海の家オアシス16
アーティストたちが口を揃えて言っていたのは、「ずっと来たかった」「同じ沖縄出身のサクラ(本イベントでアーティストを招聘した方)ありがとう」の言葉。

夏の暑さと共に、アーティストたちの言葉と歌声がじんわりと心に伝わる。ギター、ドラム、サックス、ピアノの演奏がそのメッセージをより引き立たせ会場へと染み渡らせることで、一体感が生み出されていた。

ここは裸足でも水着でも、歌っても踊っても、知らない人と話てたっていい。竹でできた、地球への感謝を思い起こさせてくれるこの場所で、一旦都会の喧騒を忘れよう。 

追記:親友の大切にしているハワイアンの指輪が海に流れてしまったのです。見つけた方は連絡ください。

 

海の家OASIS(オアシス)

営業時間: 11:00-22:00
2024年営業日: 7/1(月)〜8/31(日)
アクセス:
乗車: JR 逗子駅 東口3番出口 逗12 :葉山一色行き(海岸回り)
下車: 「森戸神社」または「森戸海岸」
IG:https://www.instagram.com/oasis_jahnodebeach/
公式サイト:https://www.oasis-jahnodebeach.jp

from Okinawa ~nami nami~

LIVE
Grace Aimi / 9tree / 佐久間龍星 / Kethug
Selector
Kaikanboy / Mahae (9tree)
SHOP
タイムレスチョコレート / barberikeda⁡
POPUP
TAU

開催日: 8/18(日)17:30-
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